省力化補助金の申請要件を分かりやすく解説!
省力化補助金の申請要件を分かりやすく解説します。省力化補助金では、カタログ注文型と一般型で申請要件が異なります。その違いや補助率、労働生産性・賃上げ目標もわかりやすく紹介します。

目次
- 一般型とカタログ注文型の位置づけ
- 1. 労働生産性を年平均4%以上向上させること
- 2.給与総額の伸びが、直近5年の最低賃金上昇率以上、または年+2%以上であること
- 3.賃上げ要件(給与総額の増加または最低賃金+30円の達成)
- 4.一般事業主行動計画の公表(従業員21名以上の場合)
- 最低賃金引上げ特例について
- 1.賃上げ要件
- 2.労働生産性向上の目標
- 3.カタログ掲載製品の導入
- Q1. 省力化補助金は従業員がいなくても申請できますか?
- Q2. 省力化補助金の公募要領はどこで確認できますか?
- Q3. 省力化補助金の要件は経済産業省の他制度とどう違いますか?
- Q4. 省力化補助金のカタログ注文型では、どんな製品を選べますか?
- Q5. 省力化補助金 一般型の申請をスムーズに進めるには?
- 弊社がサポートさせていただいた方のお喜びの声
省力化補助金とは?
「省力化補助金(正式名称:中小企業省力化投資補助事業)」は、人手不足に悩む中小企業・小規模事業者の業務効率化を支援するための補助金制度です。
この制度を利用することで、ロボットや自動化機器などの省力化製品を導入する際の費用の一部が補助されます。
省力化補助金の詳細をチェックする!
一般型とカタログ注文型の位置づけ
省力化補助金は、大きく「一般型」と「カタログ注文型」に分かれます。両者の位置づけを比較すると、次のようになります。
類型
特徴
主な対象
一般型
企業が独自に設備・システムを選び、事業計画を作成して申請する方式。要件が複雑だが自由度が高い。
自社の課題に合った投資を柔軟に進めたい企業
カタログ注文型
公募により登録された「カタログ製品」から選んで導入する方式。申請は簡易だが選択肢は限定される。
省力化につながる機器をスピーディーに導入したい企業
「一般型」は要件が多く、労働生産性向上や賃上げ条件などを満たす必要があります。一方、「カタログ注文型」は比較的シンプルで、掲載製品を導入することで条件を満たす仕組みになっています。
「カタログ注文型」と「一般型」の違いは以下のコラムでご確認できます。
省力化補助金「一般型」の概要をチェックする!
省力化補助金「カタログ注文型」の概要をチェックする!
省力化補助金「一般型」の申請要件
省力化補助金「一般型」を申請するには、事業者がいくつかの重要な要件を満たす必要があります。
「一般型」の申請要件は、以下3点です。
- 労働生産性を年平均4%以上向上させること
- 給与総額の伸びが、直近5年の最低賃金上昇率以上、または年+2%以上であること
- 賃上げ要件(給与総額の増加または最低賃金+30円の達成)
- 一般事業主行動計画の公表(従業員21名以上の場合)
以下では、それぞれの要件を具体的に解説し、実例を紹介します。
1. 労働生産性を年平均4%以上向上させること
一般型の申請者は、事業計画期間において労働生産性を年平均4%以上向上させることを目標に事業計画を策定し、採択後はその達成に取り組まなければなりません。
- 労働生産性は以下の式で定義されます。
- 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
- 労働生産性=付加価値額÷労働者数(役員含む)
【労働生産性向上の事例】
製造業A社(従業員10名)は、自動梱包機を導入。導入前は売上1,000万円・労働投入20人月=労働生産性50万円。導入後は売上1,100万円・労働投入18人月=労働生産性61万円。結果として年平均4%以上の向上要件をクリア。
2.給与総額の伸びが、直近5年の最低賃金上昇率以上、または年+2%以上であること
申請者は、給与の伸びに関して次のいずれかを満たす必要があります。
- 給与総額の伸び率が、事業実施都道府県における直近5年間の最低賃金上昇率以上であること
- または、給与総額の年平均成長率が+2%以上であること
この要件は、補助金による生産性向上が従業員への賃上げにつながるようにするために設けられています。
【給与総額の伸びに関する事例】
サービス業B社(従業員5名)は給与総額2,500万円。3年間で毎年2%昇給し、最終的に2,652万円に。結果として給与総額+2%以上の要件を達成。
3.賃上げ要件(給与総額の増加または最低賃金+30円の達成)
申請者は、次のいずれかを満たす必要があります。
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率が、直近5年間の都道府県別最低賃金の年平均上昇率以上
- または給与支給総額の年平均成長率が+2%以上
さらに、事業計画期間中は、事業場内の最低賃金を地域最低賃金+30円以上にする必要があります(複数拠点がある場合は最も低い賃金を基準とする)。
【最低賃金+30円の事例】
地域最低賃金1,050円のエリアで、従業員の最低時給を1,100円に設定。結果として「最低賃金+30円以上」の要件を満たした。
4.一般事業主行動計画の公表(従業員21名以上の場合)
従業員が21名以上いる事業者は、交付申請時までに「両立支援のひろば」で一般事業主行動計画を公表することが求められます。
すでに公表している場合はURLを提出し、未公表の場合は公表予定を宣誓する必要があります。
【一般事業主行動計画の事例】
小売業C社(従業員25名)は、子育て支援や働きやすい職場環境づくりを目的に、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定。厚生労働省の「両立支援のひろば」で公表し、交付申請時にそのURLを提出。これにより従業員21名以上の事業者に課される要件を満たした。
最低賃金引上げ特例について
最低賃金引上げ特例の対象事業者は、「最低賃金+30円以上」の要件は適用されません。
そのため、この場合に必要となる申請要件は次の3つです。
- 労働生産性を年平均4%以上向上させること
- 給与総額の伸びが、直近5年の最低賃金上昇率以上、または年+2%以上であること
- 一般事業主行動計画の公表(従業員21名以上の場合)
弊社では省力化補助金の申請サポートをさせていただいております!制度や申請についてのお悩みをぜひお聞かせください!
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省力化補助金「カタログ注文型」の申請要件
省力化補助金「カタログ注文型」は、あらかじめ国が認定したカタログ製品を導入する仕組みです。
販売事業者と共同で申請するため、手続きが簡易でスピーディーなのが特徴です。
カタログ注文型は、一般型に比べて以下のような違いがあります。
項目
カタログ注文型
一般型
対象設備
国が登録したカタログ製品
個別に計画した機器・システム
申請方法
販売事業者と共同申請、手続きが簡易
事業者が個別に申請、証明資料が必要
生産性目標
年3%以上(2回目以降は4%以上)
年4%以上
申請者は、以下の3つの要件を満たす必要があります。
- 賃上げ要件
- 労働生産性向上の目標
- カタログ掲載製品の導入
1.賃上げ要件
事業場内最低賃金を、地域別最低賃金+30円以上に設定することが求められます。これは、補助金による生産性向上の成果が従業員の処遇改善につながるように設けられた要件です。例えば地域の最低賃金が1,000円であれば、申請者は最低でも1,030円以上の時給を支払う必要があります。
2.労働生産性向上の目標
補助事業終了後3年間で、労働生産性を年平均3%以上向上させることが必要です。なお、2回目以降の申請の場合は、より高い基準である4%以上の向上が求められます。これは、単なる設備導入にとどまらず、実際に生産性改善の効果が出ているかを数値で確認するための基準です。
3.カタログ掲載製品の導入
中小企業省力化投資補助金の公式カタログに登録された製品を、販売事業者と共同で申請・導入する必要があります。登録済みの製品は、すでに省力化効果が確認されているため、事業者は安心して導入できます。また、製品の選定から申請手続きまで販売事業者がサポートする仕組みのため、一般型と比べて申請負担が軽い点が特徴です。
よくある質問
省力化補助金の申請要件に関するよくある質問をまとめました。
Q1. 省力化補助金は従業員がいなくても申請できますか?
省力化補助金は、従業員がいない個人事業主や小規模事業者でも申請可能です。ただし、労働生産性向上や賃上げ要件を満たす必要があるため、従業員を雇用している事業者の方が利用しやすい場合が多いです。
Q2. 省力化補助金の公募要領はどこで確認できますか?
最新の公募要領は、省力化補助金の公式サイトで公開されています。「一般型」・「カタログ注文型」のそれぞれについて、詳細な条件や申請手続きが明記されています。
Q3. 省力化補助金の要件は経済産業省の他制度とどう違いますか?
省力化補助金は、人手不足の解消と生産性向上に直結する設備投資を支援するのが特徴です。一方、ものづくり補助金など他の制度は「新技術の開発」「革新的サービスの創出」などを重視する傾向があります。つまり、即効性のある省力化投資を支援する制度が省力化補助金です。
Q4. 省力化補助金のカタログ注文型では、どんな製品を選べますか?
カタログ注文型では、国があらかじめ登録した製品カタログから選んで導入することが要件です。申請者自身が自由に設備を選定することはできず、掲載製品の中から選ぶ仕組みになっています。
Q5. 省力化補助金 一般型の申請をスムーズに進めるには?
一般型で申請するには、次のような準備が必要です。
- 労働生産性向上計画の策定(年平均4%以上の目標)
- 賃上げ計画の立案(給与総額の伸びや最低賃金+30円を満たすこと)
- 一般事業主行動計画の公表(従業員21名以上の場合)
- 省力化効果や投資回収期間を示す資料の用意
これらは数値計画や根拠資料を伴うため、初めての申請者にとっては分かりにくい部分もあります。そのため、専門家のサポートを受けながら準備することで、要件を満たしていることを的確に示せ、採択の可能性を高められます。
弊社では省力化補助金の申請サポートをさせていただいております!制度や申請についてのお悩みをぜひお聞かせください!
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まとめ
省力化補助金には「一般型」と「カタログ注文型」があります。
- 一般型は要件が複雑ですが、補助率が高く、幅広い設備投資に活用できるメリットがあります。その一方で、労働生産性や賃上げに関する計画づくりなど、専門的な知識が必要となるため、専門家のサポートを受けることで採択の可能性を高められます。
- カタログ注文型は、国が登録した製品から選んで導入する仕組みのため、手続きが簡易で導入しやすい制度です。スピード感を重視する事業者に向いています。
どちらの型を選ぶかは、自社の事業規模・人員体制・投資目的によって最適解が変わります。自社に合った申請タイプを正しく選び、要件を満たした計画を立てることが、補助金活用の成功につながります。
弊社では、事業者様の状況を丁寧にヒアリングし、最適な申請方法の選定から計画策定までサポートしています。省力化補助金の活用を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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監修者からのワンポイントアドバイス
省力化補助金は一般型が今年より開始され、申請者の自由度が高くなりました。その一方で賃金引上げが求められ、未達の場合には補助金の一部を返還しないといけなくなっています。しっかりと賃上げ計画を立てて魅力度の高い本補助金の活用を検討すると良いでしょう。

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。
